趣味をもつことによって、新しい世界が広がる‥。もし「写真」を趣味にしなかったら、訪れることはなかったかも知れない小湊鐵道。その場所(房総半島)は、自宅(練馬)から電車を乗り継いで約2時間と、美瑛へ行くのと時間的にはさほど変わらず、近いようで遠い。
 Robinさんの写真に魅せられて初めてこの地を訪ねたのが2003年2月。遠い記憶の中にあった「ふるさと美濃の風景」が目の前に蘇る。その風景と、花咲く鉄路・古参気動車・懐かしさ漂う駅舎との見事なマッチング 。

 爾来2年半、何度訪ねても、最初の感動が風化することはない。寧ろ、小湊を愛する同好の皆さまとともに、季節ごとに異なる顔を見せる沿線風景を撮ることが、私にとって「不可避な」楽しみとなっていった。
 新緑の頃(4月下旬)がベストシーズンと思うが、12月もいい。巷が落葉・冬枯れモノトーンの季節を迎えても、温暖なこの地へ行けば、もう一度カラフルな秋に会える。五井駅であさり弁当(300円)を買って、乗り鉄の車内で可愛い車掌さんからフリーキップ(1700円)を購入する。古めかしい車両ゆえ警笛がやや耳障りな音だが、暖房の効いた車内は心地よく、こ一時間もうたた寝するうちにタイムスリップ!上総大久保に到着する。

 このたび「小湊全集」と題して、2年半・通算11回の訪問を一まとめにしました。初めて訪れた季節(冬)から四季を巡る順序で(一応「第一章」の位置づけ。もちろんこれからも撮り続けますよ〜)。

どうぞご覧ください!

【special thanks to 高滝駅長(友情出演)】